麺類の中でも茹でたパスタは特に時間の経過とともに麺の状態変化が大きくなります。茹で上げてから時間が経つほど水分分布が均一になり、のびた状態になってコシが消えてしまいます。この記事では、パスタの食感を維持したまま、急速冷凍に成功した事例をいくつか紹介するとともに、パスタを冷凍するメリットについても紹介します。
パスタは、時間の経過とともに水分分布が急速に変化します。理想の温度・時間で茹で上げられた場合は、茹で上がった直後、断面の外側の水分が多く、内側の水分が少ない水分分布となるため、麺にコシが出ます。茹で上がってからの時間が経つほど水分分布が均一になり、麺質がのびた状態になりコシが消えてしまいます。
生パスタの場合、賞味期限が製造後おおむね1週間ほどと短めです。また、比較的長期保存できる乾燥パスタでも、開封後密閉をせずに放置していると、直射日光や湿気、極端な温度差により大きなダメージが与えられます。また、小麦粉の匂いに誘引される虫、湿気によるひび割れ、カビの発生などのリスクがあります。
お弁当や洋食の付け合わせとして提供される事も多いナポリタンですが、毎日仕込むのは大変な労力がかかります。そこで、数日分をまとめて作り、冷凍で保存して必要な分だけ解凍して使えないかという問い合わせが多くあり、ナポリタンの凍結テストを行った結果、仕上がりもよく、麺の歯ごたえもしっかりと残すことができました。
ピザ・パスタの飲食店にて、2020年のコロナウイルス拡大時、時短営業や営業自粛により経営状態が悪化、テイクアウトの事業も行うようになりましたが、消費者の一人から、「冷凍で売ってくれたらいつでも好きな時に食べられるのに。」と言われたことをきっかけに、ピザやパスタの冷凍を始めました。
冷凍する機械は、TVにも出ていて評判が良いと知人から勧められたプロトン凍結機を選びました。経産省から「事業再構築補助金」が出ると聞き、その補助金を利用して購入。冷凍食品は美味しくないという先入観は、プロトン凍結機により払拭され、また閉店の危機も脱することができました。
パスタを急速冷凍しておくことで、パスタの水分を細かく均一に凍結することができ、解凍後の食感を柔らかく保ちます。また、繊維を壊さずに冷凍ができるため、旨みや栄養を残したまま美味しく食べることができます。そのほか、パスタを冷凍するメリットには以下のような点が挙げられます。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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冷凍能力 | 6~400㎏/1時間 | 3~150㎏/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 14~560㎏/1時間 |
導入事例 | 21件 | 10件 | 4件 | 17件 | 16件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
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