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クックチルの必要機器

大量調理の現場では、安全性と効率を両立させることが常に課題になります。 クックチル方式は、一度しっかり調理した料理を急速に冷却し、適切に保存したうえで提供直前に再加熱する手法として近年注目を集めています。

このページでは、クックチルの基本的な考え方から工程、導入に欠かせない機器までを分かりやすく解説します。

クックチルとは

クックチルとは、調理(Cook)と冷却(Chill)を組み合わせた調理方式のことで、まず中心温度を十分に上げて殺菌した後、できるだけ短時間で食材の中心温度を下げる点が特徴です。 その後、低温帯で保存しながら品質を維持することで、繁忙時間帯の調理負荷を平準化し、食中毒リスクを抑えつつ食材本来の風味を保ちやすくなります。

必要な分だけを再加熱して提供できるため、廃棄ロスを減らし、厨房のオペレーションにも余裕が生まれます。

クックチルの流れ

クックチルの工程は大きく四つに分かれます。まず加熱調理の段階では、スチームコンベクションオーブンや大型釜などを活用し、食材の種類や特性に応じた適切な加熱条件を満たすことが求められます。厚生労働省の大量調理施設衛生管理マニュアルでは、中心温度75℃以上で1分間以上または85℃で30秒以上の加熱が一般的な目安ですが、すべての食品に一律適用するわけではありません。調理対象や提供環境に応じて設定し、確実に殺菌を行うことが重要です。

続いて急速冷却のフェーズに移り、調理後30分以内に冷却を開始し、90分以内におおむね3℃以下まで落とすことを目指します。冷却前に食材を平らに広げる工夫でムラを抑えられます。

三つ目の保管は、チルド専用の冷蔵庫で0~3℃を維持しつつ、衛生管理と期限管理を徹底しながら数日以内に消費します。

最後に提供直前の再加熱では、リヒート機器や再加熱カートを使用して食品の中心温度を十分に加熱する必要があります。厚生労働省のマニュアルでは中心温度70℃で2分間以上の保持が推奨されますが、現場では安全性を高めるため75℃以上に加熱することもあります。

食品種別や提供環境に応じて再加熱条件を設定し、提供時の衛生を確保することが求められます。

クックチルに必要な機器

クックチル導入の要となる機器は、大きく加熱調理機器、急速冷却機器、保管機器、再加熱機器、衛生管理システムの五つに分かれます。加熱調理には多機能性に優れたスチームコンベクションオーブンがよく使われます。蒸す、焼く、煮る、揚げるといった操作を一台で担い、食材を均一に加熱しやすいため、殺菌の確実性を高められます。

急速冷却にはブラストチラーやクールシャトルが必要です。これらは強制的に冷気を循環させ、食品の中心までムラなく短時間で冷やすことで菌の増殖を抑えます。保管段階ではチルド庫や専用冷蔵庫が活躍します。庫内の温度ムラを防ぐ空気循環機構や棚位置を自由に調整できるタイプを選ぶと効率的です。

提供直前の再加熱には移動可能な再加熱カートや据え置き型リヒート機器を用います。再加熱カートはトレイ単位で温度管理でき、多品目の現場に向いています。一方、スペース制約のある厨房では据え置き型が適しています。最後に温度データロガーやHACCP対応記録管理システムを導入し、各工程の温度と時間を漏れなく記録します。クラウド型のアラート機能付きサービスで異常時に即時通知を受けられると、トラブル対応がスムーズになります。

まとめ

クックチル方式は大量調理の安全性と効率性を両立させる有効な手段です。しかし、各工程に適した機器をそろえ、運用ルールを徹底することが欠かせません。加熱用のスチームコンベクションオーブンから急速冷却機器、チルド庫、再加熱機器まで、自施設の規模やフローに合わせて選定することで導入効果を最大化できます。

さらに温度記録システムを組み合わせて衛生管理を強化すれば、品質を守りながら現場の負担を軽減する運用が可能です。

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製品名 3Dフリーザー
(KOGASUN(旧:古賀産業))
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トンネルフリーザー
(タカハシガリレイ)
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(米田工機)
凍眠
(テクニカン)
問い合わせ先
KOGASUN(旧:古賀産業)

引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式
https://www.landingpage-synergy.com/3dfreezer/

公式HP

菱豊フリーズシステムズ

引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式
http://www.proton-group.net/top/

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引用元HP:タカハシガリレイ 公式
https://www.galilei-tm.co.jp/

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引用元HP:米田工機 公式
https://kyusokureitoki.jp/

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テクニカン

引用元HP:テクニカン 公式
https://www.technican.co.jp/product-info/tomin/

公式HP

冷凍能力 8~500㎏/1時間 3~300kg/1時間 ※WEB上に情報なし 1.5~100㎏/1時間 15~650kg/1時間
導入事例 41件 10件 17件 28件 22件
設立 1969年 1999年 1960年 1973年 1988年
事例ありの
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魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 魚・魚加工/肉・肉加工/パン 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺

選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。