昨今、冷凍食品業界で大きなシェアを獲得している冷凍うどん。かつては、解凍後の食感が失われるとして消費者ニーズが盛り上がらなかった冷凍うどんですが、現在では急速冷凍技術の進化により、おいしい冷凍うどんが飲食店や食卓を賑わせています。ここでは、急速冷凍うどんの課題、課題解決事例、急速冷凍うどんのメリットなどをご紹介しています。
うどんを冷凍する課題は、何より食感が失われることにあります。うどんを「おいしい」と感じさせるモチモチとした食感がなくなり、ぶよぶよと膨らんだ感じになったり、うどんとは思えないボソボソとした感じになったりすることもあります。
これら食感の著しい低下の原因は、主に冷凍方法です。茹でた後、時間をかけてゆっくりと冷凍すると、冷凍の途中でうどんの外側と内側の水分量が同程度となるため、解凍後は弾力が失われて上記のような状態となります。
逆に、うどんの内側へ水分が浸透する前に素早く冷凍できれば、茹でたてのようなおいしい食感が再現されます。
冷凍生めんの需要急増にともない、冷凍化した自社製品の出荷をはじめた製麺工場。当初は茹でた麺の粗熱を取ってから冷凍していたものの、製品化できるまでの工程に6時間もの時間が掛かり、需要に生産が追いつかない状況だった。
そこで急速冷凍機に切り替えたところ、製造に要する時間が2.5時間まで短縮。冷凍が急速化されたことで、麺の食感や色などの品質向上にもつながりました。現在ではネット販売もはじめ、1日約2,500食のニーズに対する安定的な製造体制が維持されています。
四国にある讃岐うどんの某名店では、お土産品として自社の打ち立てうどんを販売していたものの、家庭では店舗のような「強いコシ」を再現できないことを課題としていた。
そこで同店は、茹でたての讃岐うどんを急速冷凍して販売する方法を計画。各メーカーの急速冷凍機を比較し、自社製品をもっとも美味しく再現する機器を導入して冷凍讃岐うどんの販売をはじめた。
結果、名店の味が家庭でも楽しめると話題になり顧客が増加。リピーターも増えるなど、売上に大きく貢献することとなった。
オーストラリアでうどん等の製麺業を営んでいるクライアント。現地うどん店へ来店する消費者への提供時間短縮、および人件費削減のため、茹でうどんの急速冷凍に関する試験のため来日した。
試験の結果、「6分下茹で+2分解凍茹で」の組合せが同社の麺に合っているとの結果に。やや芯が残る形となったものの、温かいおつゆと一緒に提供することでちょうど良い状態になる、とクライアントは感じた。
今後の営業改革に向け、クライアントは急速冷凍うどんのイメージを描けたようだ。
冷凍うどんの大きなメリットの1つが、茹でなくても簡単に食べられること。500wの電子レンジで3分30秒ほど温めるだけで、お湯を使わずおいしいうどんへと解凍されます。
また、冷凍食品である以上、おいしい状態を維持したまま長期間保存できることもメリット。冷凍庫で保管すれば、約1年は状態を損なわず保存可能です。
さらに、保存料を使わずに製造できる点もメリット。細菌が生きられない低温で急速に冷凍するため、保存料を使わなくても食品として安全性の高い状態がキープされます。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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冷凍能力 | 6~400㎏/1時間 | 3~150㎏/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 14~560㎏/1時間 |
導入事例 | 21件 | 10件 | 4件 | 17件 | 16件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
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