肉や魚をしばらく置いておくと、赤い液体がにじみ出た経験がありませんか?スーパーのパックに入っている肉や魚でも時々見かけますね。これがドリップと呼ばれるもので、血液ではなく食品中の組織液なのです。なぜドリップが発生するのか、またドリップを防ぐ方法についても解説します。
冷凍食品を解凍したときにもドリップは発生しますが、これはおいしさが損なわれた証拠とされています。食品を冷凍・解凍すると食品にダメージが加わり、組織の保水能力が失われて食材中の水分が流れ出たものがドリップです。食品の種類、冷凍の状態、冷凍保存の状態、解凍の方法によってドリップの量が変化します。
肉や魚は、細胞の中の筋肉繊維が水分を含んでいます。冷凍するとその水分が凍って細胞の内外に氷結晶ができます。氷結晶が解凍されて水になるとき、細胞が水分を再吸収するためにドリップが出ます。
ただし、食肉や魚類からドリップが出るのは、冷凍した食品を解凍しているときに、筋肉細胞のたんぱく質が変性した場合です。たんぱく質が変性すると、解凍したときに出る水分を細胞が再吸収できなくなり、ドリップの量が多くなってしまいます。
ドリップと共に水分やうまみ成分、栄養素も流れ出てしまうので、解凍した肉や魚はうまみが少なく、食感も悪くなってしまうのです。
野菜や果物を冷凍するとドリップが出るのは、冷凍した際に細胞の内外に氷結晶ができて細胞膜が破れてしまうためです。細胞膜が破れることで、組織内の水分を保持できなくなり、解凍すると水分がドリップとして流れ出てしまいます。
さらに、ドリップにはビタミンCやアントシアニンなどの水溶性の成分が溶け出しているため、ドリップと一緒に栄養成分も流れ出ていきます。
水分が失われたことで、野菜や果物はハリがなくなり、シャキシャキとした食感はなくなり、見た目も悪くなってしまいます。
ただし、野菜・果物のドリップの量は品種によって差があり、豆類、いも類、コーン、カボチャなど、デンプンを多く含む食品や、ブロッコリーなど繊維質が多いものは冷凍・解凍をしてもドリップはほぼ出ません。
一方で、葉物野菜や果実類など元々水分が多いものは急速冷凍でも大量のドリップが出てしまいます。
急速冷凍をすると、通常の冷凍よりできる氷結晶が小さくなります。そのため、食品の細胞を壊さずに冷凍することができ、解凍する際のドリップ量を抑えることができます。
細胞が傷つかないので、うまみ成分が流れ出さず、おいしさも損なわれません。
肉や魚などを解凍すると、どうしてもドリップの量が多くなってしまいます。解凍後、加熱調理するのであれば、完全に解凍するより、半解凍の状態で火を通すと、食品中の水分や栄養が逃げにくく、パサつかずに出来上がります。
解凍後に加熱しない場合には、室温で解凍するのではなく、使用する前の晩くらいから冷蔵庫内で解凍するか、氷水などにつけて解凍しましょう。解凍するときの外部と内部の温度差を小さくすることで、ドリップを最小限に抑えることができます。
食品全体を低温に保ったまま解凍することが、ドリップを抑えて鮮度を保つコツです。
▼スクロールできます▼
製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
---|---|---|---|---|---|
問い合わせ先 |
|
|
|
|
|
冷凍能力 | 6~400㎏/1時間 | 3~150㎏/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 14~560㎏/1時間 |
導入事例 | 21件 | 10件 | 4件 | 17件 | 16件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |