日本酒を通常冷凍すると、分離して風味が変わったり、瓶が破損したりという課題がありました。急速冷凍によってこれらが解消された事例を紹介し、日本酒を冷凍保存するメリットや解凍方法についても解説します。
従来、日本酒は冷蔵で流通していますが、市場に出て消費者の口に入る頃には、本来のおいしさが半減していると言われています。できる限り蔵で飲む味のまま流通させようと冷凍すると、凍結するまでに時間がかかるため水とアルコールに分離してしまいます。すると解凍した際に味が変わってしまうという課題がでます。
そこで急速冷凍を導入した結果、凍結速度が速いので水とアルコールが分離する前に冷凍が可能となりました。それによって、官能検査やデータにおいても味は急速冷凍前とほぼ変化がないという結果も得られたということです。蔵出しの味のままどこででも鮮度のよい日本酒が味わえるようになりました。
日本酒を瓶のまま通常冷凍すると、凍結膨張が起こり瓶が割れてしまいます。このことから、日本酒の冷凍は根本的に困難でした。しかし、急速冷凍すれば凍結膨張が起こらず、鮮度を保ったまま瓶の破損もなく冷凍することが可能です。
日本酒を冷凍できるようになったため、以前は蔵でしか飲めなかった生原酒も流通させることができるようになりました。
日本酒が好きな方は、蔵をたずねてしぼりたての日本酒を味わったことがあるのではないでしょうか。通常生酒と呼ばれるしぼりたての日本酒は、-5℃の冷蔵庫で保管しても酵素が働き、熟成が少しずつ進みます。熟成が進めばもちろん味も変わってしまいますが、急速冷凍の技術を使って急激に冷凍することで、本来蔵でしか味わうことのできなかった「しぼりたて」の生酒を流通させることも可能です。
できるだけ早く解凍したい場合には、ボウルなどの容器に凍ったままの瓶を入れ、水か流水で解凍します。瓶はできるだけ立てた状態で行いましょう。
時間に余裕があれば、飲む4〜5時間前に冷蔵庫に移して解凍します。また冷凍庫から出し、日の当たらない場所で常温で自然解凍すれば、1~2時間で解凍できます。いずれも瓶は立てて置き、完全にとければ飲むことができます。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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冷凍能力 | 6~400㎏/1時間 | 3~150㎏/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 14~560㎏/1時間 |
導入事例 | 21件 | 10件 | 4件 | 17件 | 16件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
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