イカは古くから日本人に愛され、多彩な方法で食べられています。例えばイカ刺しやイカそうめん、イカ飯など、全国各地を見ると色々な郷土料理もあります。そのほかにも、和洋中問わずさまざまな料理に使われる食材でもあります。
その中でも特に刺身など生食の形で提供する場合には鮮度が大切なポイントです。そこでこちらの記事では、イカを冷凍する際の課題や急速冷凍機の導入事例、イカを冷凍保存した際のメリットについてまとめています。
美味しいイカを提供するためには、鮮度が非常に重要なポイントとなってきます。鮮度が落ち、内臓などの組織破壊が進んだ場合には生臭さが強くなってしまうことから生食での使用ができなくなってしまう問題があります。
通常の冷凍方法で凍らせた場合には、どうしても鮮度が落ちてしまいます。イカの鮮度は目の色で見分けられますが、通常の冷凍方法を使用して解凍すると目の色が薄くなります。そのため、急速に冷凍することが必要となってくるといえるのです。
剣先イカを活き造りとして提供しているイカ料理専門店における導入事例です。
イカの入荷は、天候に左右される面があります。特に活イカは獲れる日・獲れない日があり、値段や品質も不安定となるため、安定的な加工品を作るには、良い状態の原料を良い状態でストックすることが必要でした。
このように、新鮮なイカの確保と品質の維持という面から急速冷凍機を導入したところ、仕入れが安定し、計画的な商品製造が可能になりました。また、バイヤーへの提案や新商品の計画ができるようになったことや、メニューの幅が拡大したというメリットも得られました。
函館産の活イカを生きたまま、3Dエアブラスト機で急速冷凍した事例です。こちらの事例では、「函館のイカを寿司ネタとしてショーケースに並べたい」という要望がありました。元々は鮮度の良いまま生で送ってほしいという要望だったものの、どうしても時間が経過するごとに鮮度が落ちるため、急速冷凍をおすすめしてサンプルを送付したところ先方も納得の品質だったとのこと。こちらの商品の場合、刺身として提供できるほか、肝まで使える新鮮さを保てます。
高品質急速冷凍「3Dフリーザー」を導入した事例です。こちらの機器では、急速冷凍を行った後に真空包装を行い、さらにマイナス60℃で保存することによって鮮度を維持します。
この機器の利用により萩市須佐漁港で獲れたイカを鮮度が高い状態でお造りにした「須佐男命(すさみこと)いか活き造り」の鮮度を保ったままの急速冷凍が可能になりました。ちなみに、須佐男命いかとは、「須佐一本釣り船団」の漁師が竿も網も使わずに一匹ずつ釣り上げるものです。この冷凍技術の活用により、現地でなくてもその独特の甘みと芳醇な旨味を味わえるようになりました。
イカを冷凍保存するメリットとしては、「新鮮な状態のイカを提供できるようになる」「長期的な保存が可能になる」という点が挙げられます。上記でもご紹介した通り、イカを生食で提供するにあたっては鮮度が非常に重要です。そのため冷凍保存することによって長期的に鮮度を保った状態で提供が可能になるのが大きなメリットといえるでしょう。
また、イカには寄生虫のアニサキスがついている場合があります。しかし、アニサキスは摂氏マイナス20度の環境でひと晩冷凍すると死滅するとされていますので、寄生虫の被害を避けることにもなります。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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冷凍能力 | 6~400㎏/1時間 | 3~150㎏/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 14~560㎏/1時間 |
導入事例 | 21件 | 10件 | 4件 | 17件 | 16件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
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