馬刺しや馬肉にも急速冷凍を活用することができます。とくに生肉は、食中毒リスクを低減するために急速冷凍が適しています。加工時に急速冷凍と真空パックを併用することで、飲食店だけではなく、家庭への販売に展開している事例も多いです。ここでは、馬刺し・馬肉を冷凍する際の課題や急速冷凍の導入事例、急速冷凍のメリットをまとめました。
馬刺しや馬肉を冷凍する際は、品質維持と安全性の確保を両立する必要があります。冷凍保存では、空気に触れる面積を減らすため真空パックが推奨されますが、解凍時にドリップが発生しやすく、風味や食感が損なわれる可能性があります。
また、適切な冷凍温度であるマイナス18℃以下を保つことで寄生虫の失活や衛生面の安全を確保できますが、冷凍庫によっては温度変動が起こりやすく、長期保存には注意が必要です。
馬肉加工メーカーでは、馬刺しや馬肉加工品を対象に、鮮度維持と販路拡大の目的でストレートコンベアタイプの急速冷凍冷却装置「3Dフリーザー」を導入しました。冷凍することで安全性を高め、流通範囲を広げることを検討。製品の品質維持を第一に考えて、解凍時のドリップもなく変色しない3Dフリーザーを採用することに決めました。すると、着霜による能力低下がなく、作業効率が向上し、これまでは近隣しか流通していなかった馬刺しを遠方まで流通させることができ、売上アップにつながっています。
馬刺し専門店で冷凍することで一般家庭への供給に成功した事例です。鮮度を維持するため、瞬間真空冷凍を採用しています。真空パックの素材も4層構造の鮮度保持効果が高いものを活用し、冷凍状態で3ヶ月保存できます。
また、1人前の食べきり個包装にしているので、食べるときに必要な分だけ冷凍庫から取り出して解凍できる点もポイント。10分間氷水につけて解凍することで、旨味成分やおいしい脂が流れることなく、新鮮で旨味のある馬刺しが楽しめます。
独自の一食分個包装の冷凍技術を開発し、さばきたての馬刺しの通信販売を展開しています。注文を受けてから、カット、真空パック、急速冷凍の全ての工程を一気におこないます。包丁を入れた瞬間からはじまる酸化を最小限に抑え、マイナス70度で急速冷凍。鮮度を維持できるので、通販特化型の事業展開に成功しています。
馬刺しには、寄生虫が原因の食中毒リスクがあります。馬肉を扱う飲食店や販売店、調理施設では、食中毒対策が必須です。寄生虫のザルコシスティス・フェアリーを予防する方法は、加熱か急速冷凍です。急速冷凍では、中心温度がマイナス30℃で18時間以上の急速冷凍装置を使用します。緩慢冷凍すると解凍時に品質が落ちてしまいますが、「リ・ジョイスフリーザー」ではマイナス35℃で急速冷凍できます。解凍後も食中毒リスクが少なく美味しい馬刺しを提供できます。
冷凍保存をすることで鮮度を保ちながら長期間の保存が可能です。馬肉は鮮度が重要な食材。とくに真空パックと急速冷凍技術を併用することで、酸化や乾燥を防ぎながら新鮮な状態を3ヶ月ほど維持できます。また、冷凍処理は衛生面でも重要な役目を果たします。
馬肉はごくまれにトキソプラズマなどの寄生虫が潜んでいることがあるため、マイナス20度以下で48時間以上冷凍すると無害化でき、食中毒リスクを低減するため厚生労働省の通達でも義務化されています。急速冷凍は鮮度が重要な馬刺しに適していて、リスク回避としても効果的と言えるでしょう。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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問い合わせ先 |
![]() 引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式 |
![]() 引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式 |
![]() 引用元HP:タカハシガリレイ 公式 |
![]() 引用元HP:米田工機 公式 |
![]() 引用元HP:テクニカン 公式 |
冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。