貝類は種類によって冷凍方法を変えなくてはいけません。ここでは、急速冷凍機を導入したことで貝類を高品質冷凍させることに成功した事例と、貝類を冷凍保存する際の注意点について紹介します。
急速冷凍機を導入したことで、貝類に関する悩みが解決した事例を2つ紹介します。
北海道札幌市内にある水産加工会社での急速冷凍テストの事例です。
この会社は寿司ネタ製品を主としており、ホタテむき身のスキンパックを取り扱っています。通常、ホタテむき身冷凍製品は裸でトンネルフリーザーによる急速凍結を行いますが、乾燥防止のグレーズ処理により、解凍時に水分を吸ってしまい美味しくなくなってしまう問題がありました。
スキンパック形態であれば、ホタテをつぶさず、空気層もなく、リキッドフリーザー急速冷凍での高品質な急速凍結製品ができます。液体凍結後の冷凍保管も、乾燥せず、グレーズ処理も必要ないため、食感や旨味が損なわれません。
今後も同じような寿司ネタで、スキンパック×リキッドフリーザー急速冷凍での流通が増えていきそうな事例でした。
貝類を冷凍保存する際の注意点をいくつか紹介します。
ほたてや牡蠣などの貝類は、殻をむいてから冷凍するのがおすすめ。殻が付いた状態では冷気が伝わりづらいためです。
エアブラスト冷凍機で冷気を当てて冷凍したうえで、表面に氷の膜を付着させるグレージングを行うか、パウチしてからブレイン冷凍機で液体に漬け、冷凍するのがよいでしょう。パウチやパッケージの中に氷を入れて貝類を水で満たした状態で凍らせる「氷漬け冷凍」でも乾燥を防ぐことが可能です。
あさりやしじみなどの二枚貝は、解凍せずに加熱調理に使用しましょう。二枚貝を氷水や流水に漬けたり、自然解凍や冷蔵庫解凍を行ったりすると、貝柱のたんぱく質が変形し、貝の口が開かなくなってしまうためです。
殻付きで冷凍した貝は、急速な温度変化により貝の口が開くため、汁物に利用する際は水からでなく、必ず沸騰したお湯に入れるようにしてください。またフライパンで酒蒸しにするときも、フライパンをよく熱してから口が開くまで強火で加熱し続けるのが重要です。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。