急速冷凍機の導入を検討している場合に大きなネックとなるのが、「数百万円にのぼる初期費用」です。そのため、資金繰りを考えた場合には、リース契約を検討するケースも多くみられます。しかし、リース契約にもメリット・デメリットがあるため「初期費用がゼロになるから」といった理由のみでリース契約を結ぶのは、注意した方が良いといえます。
こちらの記事では、「リース」「レンタル」「一括購入(補助金を活用)」という急速冷凍機を導入する選択肢について、それぞれのメリットとデメリットを解説していきます。導入検討中の方は、ぜひ参考としてご活用ください。
急速冷凍機のリースは、希望のメーカーで提供している新品の急速冷凍機を導入できる方法であり、契約期間は「法定耐用年数(およそ5〜6年)」がベースとなっています。新品を利用できる点や長く利用できるといったメリットがありますが、原則として途中での解約ができない、総支払額は一括で購入するケースよりも割高になるなどのデメリットがあります。
上記をまとめると、リースは長期的な設備利用に合った賃貸借契約であるといえます。
急速冷凍機のレンタルは、数日から数ヶ月の単位で借りることができる方法です。レンタルの場合には、リースと異なりいつでも解約が可能である点が特徴といえます。ただし、レンタルできる製品は中古品が多い傾向があり、最新の機種や希望するサイズの急速冷凍機を選択できないケースもあります。また、長期間レンタルした場合には、総合的な費用はリースより高くなります。
このような点から、レンタルは短期的に急速冷凍機を利用したい場合や、試用したいケースに適した賃貸借契約となっています。
| 比較項目 | リース | レンタル | 一括購入(補助金活用) |
|---|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円〜数万円(※設置・配送料など) | 数百万円〜(全額負担) |
| 月額費用 | 一定額(数万円〜十数万円) | 割高(※短期向けのため) | なし |
| 総支払額 | 購入より割高になる可能性あり(金利・手数料含む) | 長期利用だと最も高額になる可能性あり | 期間によっては最も安くなる可能性あり(補助金でさらに1/2〜1/3に抑えられる) |
| 契約期間と解約 | 5〜6年(原則、途中解約不可) | 数日〜数ヶ月(いつでも解約可能) | 制限なし |
| 機器の選択 | 最新機種を自由に選べる | 中古品が多く、希望機種がない場合も | 最新機種を自由に選べる |
| 所有権 | リース会社 (終了後は返却か再リース) |
レンタル会社 | 自社 |
| 故障時の修理費 | 原則自社負担 (※保険適用のケースあり) |
レンタル会社負担 (※通常使用の場合) |
自社負担 (※メーカー保証期間あり) |
| 会計処理 | 全額経費計上(※契約内容による) | 全額経費計上 | 減価償却(※即時償却の特例あり) |
| こんな企業に おすすめ | 初期費用を抑えて長期的な計画で最新設備を導入したい | まずはお試しでテストしたい、繁忙期だけスポットで使いたい | 手元資金がある、または補助金を活用してトータルコストを最安にしたい |
急速冷凍機のリース契約が向いているのは、「手元にキャッシュを残しつつ急速冷凍機を導入したい」「最新の機種導入したい」「長期的な事業計画(新規事業)が定まっている」といった企業です。
すでに取り扱っている食材が急速冷凍に適していることがはっきりしており、さらに手元の資金を温存しつつ高額な急速冷凍機を購入するリスクをできる限り抑えたい、などの要望がある場合には、リース契約を検討することがおすすめです。
例えば「自社の食材が急速冷凍に向いているのか、まだテストができていない」企業の場合、この段階では長期的に利用することになるリース契約は向いていないといえます。このような状況では、まずはレンタルにて急速冷凍機を短期間導入するか、メーカーで提供している凍結テストの利用が推奨されます。
その上で、自社で提供している食材が急速冷凍に向いていることが確認できた場合には、急速冷凍機のリース契約の利用を検討すると良いでしょう。
「初期費用を抑えたい」と考えているケースにおいては、「補助金を利用した一括購入」の選択肢もあります。この場合には、「ものづくり補助金」や「事業再構築補助金」を活用することによって、実質1/2〜2/3のコストで新品の急速冷凍機を利用できます。また、一括購入だけではなく、リースでも補助金の利用対象となるケースもあります。
急速冷凍機を導入するにあたって失敗しないためには、まずメーカーのテストキッチンや短期レンタルを利用することで、自社の食品と急速冷凍の相性を確認することが必要です。対象の食材を急速冷凍して、「ドリップが出ないか」「冷凍により味が落ちないか」などを確認します。この冷凍テストの費用は無料〜数万円と幅がありますので、費用にも確認しながらテストを依頼することが必要です。
続いて、資金調達に関する検討を行います。例えば「補助金を使用できるタイミングとば?」「手元の資金はどの程度あるのか」といった点をベースとして、購入するのかリースを活用するのかを決定します。
最終的に、機種の選定と契約を行います。例えばエアブラストや液体凍結など、テストの結果を踏まえて自社の食材を冷凍するのに合った機械をリースまたは購入します。
導入のステップが分かったところで「具体的にどのメーカーの機械を選べばいいの?」と迷う方に向けて当サイトがおすすめする導入実例の豊富な急速冷凍機を5つご紹介します。
いずれも事前の凍結テスト(STEP1)に対応しているメーカーです。自社の食材やビジネスモデルに合わせて比較してみてください。
※選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。
KOGASUNの3Dフリーザーは、独自特許技術「ACVCS®(非貫流熱交換方式)」によって食品品質の維持やコストの削減、衛生管理を行える点が特徴です。この技術を用いることによって、高湿度の3D冷気で食品を包み込み、細胞の破壊を抑制します。また、1台で急速冷凍と急速冷却に対応しています。
KOGASUNの冷凍・冷却テストでは、作りたい商品や業種を伝えることによって、それぞれに合った条件でテストが可能です。顧客の食材を使用して凍結・冷却品質の事前確認ができます。「出張デモ(訪問テスト)」「ショールーム実演(来場テスト)」「郵送テスト」の3種類を用意しており、テスト費用や出張費は全て0円です。さらに凍結・冷却データや写真が提供され、社内稟議にそのまま使用可能です。
参照元:KOGASUN公式HP(https://kogasun.com/support/demo_test/)
菱豊フリーズシステムズの「プロトン凍結機」により凍結(冷凍)されたものを「プロトン凍結」と呼びます。これは、急速凍結の環境において、均等磁束と電磁波を加えて凍結することによって、対象となる食材の鮮度・食感・風味を維持する冷凍技術です。この技術によって氷の結晶を小さく・より均一に形成、細胞の破壊を防いでドリップの軽減&弾力をキープします。
また、菱豊フリーズシステムズでは、プロトン凍結機を搭載したテスト実践トラック「プロトン号」が全国を巡回しており、食材の凍結テストを行っています。遠隔地の拠点でもプロトン号が巡回を行いテストを行うことが可能です。2tトラックにて現地を訪問してテストを行います。
参照元:菱豊フリーズシステムズ公式HP(https://rfs.proton-01.com/service/protongo/)
タカハシガリレイのトンネルフリーザーは、コンベアを覆うトンネル内で食品を連続冷却・冷凍を行う仕組みです。食品が庫内を通過する際に全方向から冷気を吹き付けて熱を奪います。さらに、シンメトリーにクーラーとファンを配置することで、効率的に食品を冷凍します。また、タカハシガリレイでは顧客の要望に応じて使い勝手を考えたオーダーメイドにも対応しています。
タカハシガリレイ本社では、トンネルフリーザーの実機を使用した食品の冷却・冷凍テストを行います。テストの際には、営業担当に加えて冷却・冷凍を専門に行っている食品冷凍技士がサポートして、ヒアリングからテスト、データ渡しまで対応します。さらに、当日テストに使用したサンプルの返送により、冷却・凍結状態の確認も可能です。
参照元:タカハシガリレイ株式会社公式HP(https://www.galilei-tm.co.jp/freezetest/)
米田工機が提供する液体急速凍結機「リ・ジョイスフリーザー」は、食品の水分が凍結しやすい温度間を時間をかけずに通過させることによって、凍結による細胞破壊を防いで鮮度維持の向上・色調・食感・風味を保持します。気体凍結と比較すると熱伝導率が高く素早く凍結ができる点、食中毒対策にも有効といった特徴があります。
また同社では、リ・ジョイスフリーザーを使用した凍結テストサービスを実施しており、凍結テスト方法は2種類用意しています。凍結テストしたい食品を同社まで持参して目の前で一緒に凍結テストをする方法、サンプルを米田工機まで発送してテストを行う方法があるため、ニーズに合わせて利用が可能です。
参照元:米田工機株式会社公式HP(https://kyusokureitoki.jp/testservice/)
テクニカンで提供している液体凍結機「凍眠」は、素早く食品を凍らせることができる点が特徴です。スピーディーな凍結によって氷結晶の膨張をできる限り抑制し、細胞の破壊を抑えるために品質をキープし、ドリップ量も抑えられます。また、凍眠は設置スペースが小さいので、工場内のスペースを有効に活用できます。
さらに、凍眠を使った凍結テストも無料で行っています。「テストキッチンでのテスト」「テスト希望の製品を郵送してテストを実施」「自社に凍眠を設置してテストを行う」という3種類の方法を用意。それぞれの顧客に応じた凍結オペレーションの案内なども行っています。
参照元:株式会社テクニカン公式HP(https://technican.co.jp/freezing-test/)
本記事では、急速冷凍機の導入を検討している企業向けに、リースとレンタルの違いについて解説を行いました。リースは初期費用を抑えられるという大きなメリットがあるものの、契約期間が長く途中解約できないリスクがあります。そのため、まずは自社の食材に合っているのかを確認するテストを行うことが重要です。下記では、食品別に急速冷凍機を紹介していますので、導入検討の際にご活用ください。
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| 製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
|---|---|---|---|---|---|
| 問い合わせ先 |
![]() 引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式 |
引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式 |
引用元HP:タカハシガリレイ 公式 |
![]() 引用元HP:米田工機 公式 |
引用元HP:テクニカン 公式 |
| 冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
| 導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
| 設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
| 事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。