鱒寿司の賞味期限は製造から3日以内程度と短く、また冷凍すると著しく味が落ちたり変色したりしてしまいます。この記事では、鱒寿司の新鮮さとおいしさを保ったまま急速冷凍に成功した事例を紹介します。また鱒寿司を冷凍保存するメリットについてもまとめました。
富山県特産の鱒寿司は、県が認定する「富山県推奨とやまブランド」のひとつでもあり代表的な食品です。しかし賞味期限が2〜3日と短く、販路拡大が難しいという課題があります。
また製造の翌日が食べ頃という鱒寿司の特徴もあり、1番おいしい状態でお客さまに届けることも困難です。
一般的な冷蔵庫で冷凍すると著しく味が落ちてしまったり、鱒の色が変色したりすることから、おいしい状態を保ちながら冷凍し、販路を拡大することが課題です。
自社製の鱒寿司の冷凍化を検討し、プレハブ式冷凍庫(-35℃)で一昼夜かけて冷凍していましたが、品質にムラがあり夏場にはクレームが発生することもありました。
試行錯誤のすえ急速冷凍機を導入したところ、変色せず解凍時の米飯の硬さや乾燥がなく、鱒からのドリップもない品質を維持できるようになりました。
品質が安定したことで製造方法を統一でき、計画生産が実現しました。
魚卸問屋が伝統的な逆さ製法を用いて作った鱒寿司を、鱒のドリップでシャリが水っぽくなることなく冷凍販売することに成功しました。
製造した鱒寿司を急速冷凍庫で一気に冷凍し、解凍時に鱒からドリップが出にくく鮮度の良い状態で食べることが可能に。通常冷凍ではうま味が逃げてしまいますが、急速冷凍により変色もなくおいしさのそのままにお届けできます。
2年にもおよぶ試行錯誤の結果、急速冷凍商品を「作ったその日のおいしさを越える鱒乃寿し」としてお届けできるようになりました。
冷凍までの熟成時間、桶の形状、バキュームレベル、鱒乃寿しの作成方法に加え、急速冷凍するだけでなく解凍方法にもこだわっています。
おすすめの解凍方法を守ることで、作りたてのおいしさを楽しめるようになっています。
冷凍保存が難しく販路拡大が課題だった鱒寿司を解決するため、リキッドフリーザー(液体式急速冷凍機)での冷結テストを行いました。
リキッドフリーザーで凍結すると、鱒の熟成度と米のもちもち感が最良の品質時に鮮度をストップさせることができます。テストの結果、今まで試した急速冷凍機の中でも再現性が高いと評価されました。
鱒寿司の課題であった賞味期限の短さを、冷凍することで長期保存を可能にしフードロスを防ぐことができます。
長期保存ができれば、これまで近場でしか食べられなかった鱒寿司を全国展開することができ、販路拡大も実現します。
また急速冷凍機の導入により、通常の冷凍では問題だった鱒のドリップと変色を防ぎ、おいしい状態のまま保存が可能。さらに解凍を工夫することでよりおいしく、鮮度の良いまま味わうことができるようになります。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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問い合わせ先 |
![]() 引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式 |
![]() 引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式 |
![]() 引用元HP:タカハシガリレイ 公式 |
![]() 引用元HP:米田工機 公式 |
![]() 引用元HP:テクニカン 公式 |
冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。