焼肉店などで提供される焼肉用の肉は、冷凍もできる食材です。焼肉店の中には、急速冷凍の技術を活用して店舗での食材ロスを減らしたり、通信販売などで焼肉用の肉を販売したりしているところもあります。
こちらの記事では、焼肉店などで使用される肉の急速冷凍を行った事例について紹介しています。また、肉を冷凍保存する際の課題についてもまとめました。
焼肉店などで提供される肉は冷凍可能な食材ですが、通常の冷凍を行った場合には、冷凍焼けや解凍後にドリップが出てしまい、食味が低下してしまうことがあります。
一般的な家庭用冷凍庫で冷凍した場合、肉はゆっくりと冷やされていき、内部で水分が大きな氷の結晶を形成しやすくなり、組織細胞を破壊してしまう可能性が高くなります。解凍後にドリップとして水分が出てしまい、パサつきや食感の劣化につながります。また、ゆっくりと肉を冷やした場合には、冷凍焼けを起こしてしまう問題があります。
焼き肉チェーンで、焼肉用の肉やナムル、キムチなどを対象食材として急速冷凍装置を導入した事例です。この焼肉店では、品質の向上や計画生産、廃棄ロスの削減を目的として急速冷凍機の導入を行っています。
肉を3D冷凍することで、解凍時のドリップや冷凍焼けによる変色を防止できるので、計画生産できるようになり作り過ぎなどによるロスを防止できます。昼間に仕込みを行い、営業時間には解凍した肉を提供できるので、調理人を置いておく必要がなくなり、人員シフトの軽減の効果を得られています。
5〜10kgの肉の塊を、筋除去などの下処理後に柵どり(四角い長方形に切ること)し、冷凍します。また、柵どり後の端材を利用して冷凍しておき、ハンバーグなどに活用しています。冷凍することでほぼロスが出ない状態となりました。解凍後の肉はドリップもなく、美味しい状態を保つことができます。この店舗では、ECや通信販売も行っていますが、今後はそちらにもより力を入れていく予定です。
株式会社テクニカンでは、牛タンやハツなど焼肉原料の急速冷凍テストを実施しました。従来牛タンはスライスをしやすくするために冷凍をおこなっていましたが、緩急冷凍を行った状態ではドリップや食感が気になっていました。しかし、急速冷凍は大きなブロックでも問題なく冷凍できました。この急速冷凍の技術を活用することによって、1人前ずつポーションパックした後に冷凍して利用することができるようになります。
茨城県にある食肉加工店・焼肉店にて、凍結テストを実施した事例です。これまでは品質へのこだわりから「冷凍を使わない」という方針でしたが、ロス対策や経営効率化も両立したいとの要望がありました。実験ではステーキ肉、ブロック肉、ローストビーフの凍結を実施し、解凍後にはドリップが出ていない点や色味もきれいであることを確認できています。
食材ロスに悩む焼肉店では冷凍技術を用いることで、ロスが減らせることは非常に大きなメリットです。牛肉・豚肉・鶏肉などさまざまな種類の肉を冷凍でき、急速冷凍を行うことで冷凍焼けも防止できます。解凍時もほとんどドリップが出ないので、美味しいお肉が提供できるようになります。
また、冷凍して食材をストックしておくことができるので、常に調理担当を現場に確保する必要がなくなり、より効率的な人員オペレーションに つなげることができます。
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製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
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問い合わせ先 |
![]() 引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式 |
![]() 引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式 |
![]() 引用元HP:タカハシガリレイ 公式 |
![]() 引用元HP:米田工機 公式 |
![]() 引用元HP:テクニカン 公式 |
冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。