トンネルフリーザーの導入にあたり、電気代を中心としたランニングコストは、稼働後のトータルコストにおいて非常に大きな割合を占めます。本記事では、実際にかかる電気代の目安やその内訳、現場ですぐに実践できる省エネ対策について詳しく解説します。
トンネルフリーザーの電気代は、設備の処理能力(モーターやコンプレッサーの容量)と、電力契約の種別(高圧・低圧)によって大きく変動します。原則として、契約電力が50kW未満の場合は低圧契約、50kW以上となる中〜大規模設備では高圧契約(キュービクルの設置が必要)となります。高圧契約は基本料金がかかるものの、電力量単価は低圧に比べて割安に設定されています。
電気代の基本的な算出式は以下の通りです。
ここでは目安として、稼働時間を1日8時間、稼働日数を月20日、実際の負荷率を80%と仮定し、低圧契約単価を30円/kWh、高圧契約単価を20円/kWhとして計算※。
【30kWクラスの中規模なトンネルフリーザーの場合】
【90kWクラスの大型トンネルフリーザーの場合(原則、高圧契約)】
上記はあくまで1日8時間稼働を想定した目安です。食品工場などで24時間体制(3シフト制)の連続運転を行う場合、電気代はこの3倍近い金額に跳ね上がるため、事前の正確なコストシミュレーションが不可欠です。
※参照元:KOGASUN公式HP (https://kogasun.com/rapid-freezer-electricity-cost/)
トンネルフリーザーの消費電力のうち、50~60%と最も高い割合を占めるのが圧縮機です。アンモニアやフロン、CO2などの冷媒を圧縮して庫内を冷却するための心臓部であり、最も大きなエネルギーを必要とします。投入する食品の初期温度や水分量、設定する庫内温度によって圧縮機への負荷は大きく変わり、設定温度を1度下げるだけでも消費電力は顕著に増加します。
電力構成比の20~30%を占めるのが送風ファンです。冷却器で作られた冷気を庫内に循環させ、コンベア上の食品に勢いよく吹き付ける役割を担います。急速凍結を実現するためには強い風速が必要であり、大型のトンネルフリーザーになるほど複数の高出力ファンを稼働させる必要があるため、消費電力を押し上げる要因となります。
残りの10~20%を占めるのが、霜取りに関連する電力です。庫内の冷却器に霜が付着すると熱交換効率が著しく低下するため、定期的に電気ヒーターやホットガスを用いて霜を溶かさなければなりません。食品から蒸発する水分が多いほど着霜が早まり、霜取りの頻度が増えることで余計な電力を消費する結果につながります。
加熱直後の高温の食品をそのまま投入すると、庫内温度が急上昇し、トンネルフリーザーのコンプレッサーに過大な負荷がかかります。前工程で粗熱取りの時間を設けたり、予冷機やブラストチラーを活用してあらかじめ品温を下げてから投入することで、フリーザー本体の冷却負荷を大幅に軽減できます。
不必要なデフロストは電力の無駄遣いになるだけでなく、庫内温度を上昇させて再冷却のエネルギーを消費します。着霜状況に合わせて霜取りの頻度や時間を最適化するほか、定期的にフィルターや熱交換器を清掃して目詰まりを防ぐことが重要です。また、過剰に低い庫内温度設定を見直し、対象の食品に合わせた適正温度で運用することも省エネに直結します。
生産量の変動や庫内温度に合わせて、圧縮機やファンの回転数を自動で最適化できるインバーター制御モデルは、従来の一定速モデルに比べて大幅な省エネ効果を発揮します。負荷が軽い時間帯の消費電力を抑えることで、全体の20~40%程度の電力を削減できるケースも少なくありません。自社の稼働パターンに照らし合わせ、導入前にメーカーへ削減シミュレーションを依頼することをおすすめします。
産業用設備を導入する際は、本体価格の安さだけで判断せず、電気代や水道代、メンテナンス費用を含めた総所有コストで比較検討することが鉄則です。本体が安価でも断熱性能や冷却効率が悪い機種を選んでしまうと、稼働するほど維持費が膨らみ、数年で初期費用の差額を上回る損失を生む可能性があります。
また、着霜しやすい構造の機種は頻繁な運転停止を余儀なくされて生産効率を落とすほか、CIP(定置洗浄装置)などの自動洗浄システムがない場合は、日々の清掃にかかる作業員の人件費が大きな負担となります。多少初期投資が大きくなっても、省エネ性能や運用効率の高い機種を選ぶことが、長期的な利益につながります。
トンネルフリーザーの運用においては、初期費用以上に、日々の稼働で発生する電気代などのランニングコストをどう抑えるかが重要な課題となります。インバーター制御を備えた最新の省エネ機種や自動洗浄システムを搭載したモデルは、初期投資こそ膨らむものの、5年・10年というスパンで見ればトータルコストを大幅に削減できる可能性を秘めています。
電気代を最小限に抑えつつ、自社の生産ラインが求める処理能力を確実に満たす設備を見つけるためには、複数メーカーの提案を比較検討することが欠かせません。当サイトでは、各メーカーの特徴や省エネに優れた製品情報をまとめていますので、ぜひ設備選定の参考にお役立てください。
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| 製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
|---|---|---|---|---|---|
| 問い合わせ先 |
![]() 引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式 |
引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式 |
引用元HP:タカハシガリレイ 公式 |
![]() 引用元HP:米田工機 公式 |
引用元HP:テクニカン 公式 |
| 冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
| 導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
| 設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
| 事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。