連続式の急速凍結機の代表格として、スパイラルフリーザーとトンネルフリーザーの2種類が挙げられます。どちらも強力な冷却能力を持ちますが、コンベアの構造や得意とする製品、導入に必要なスペースには明確な違いがあります。こちらでは、両者の違いやメリット・デメリットを比較し、自社の生産ラインに最適な設備を選ぶためのポイントを解説します。
両者の根本的な違いは、コンベアの配置構造と空間の活用方法にあります。
スパイラルフリーザーは限られた床面積でも製品の庫内滞留時間を長く取れるため、厚みのある製品を中心までじっくり凍結させるのに向いています。一方、トンネルフリーザーはコンベアが一直線に動くシンプルな構造であるため、冷風を直接吹き付けやすく、庫内の洗浄・メンテナンスが容易に行えるという特徴を持ちます。
スパイラルフリーザーは、らせん状のコンベアでゆっくりと時間をかけて効率的に熱を奪う仕組みです。そのため、型崩れを防ぎたいデリケートな製品やトレイ・包装袋に入った製品、長時間の凍結が必要な厚みのある食品に適しています。具体的には、コロッケやハンバーグ、ケーキ、弁当、冷凍惣菜パックなどが挙げられます。
トンネルフリーザーは、直線状のコンベア上を流れる製品に対して、強力な冷風または液体窒素などをダイレクトに吹き付けて表面を瞬時に凍結させます。そのため、製品同士のくっつきを防ぎ、パラパラの状態で仕上げるバラ凍結(IQF)に優れています。具体的には、カット野菜やひき肉、スライス肉、ホタテやむきエビなどの水産加工品が適しています。
スパイラルフリーザーは、コンベアをらせん状に巻き上げるための駆動部やチェーンなど構造が複雑になり部品点数も増えるため、初期導入コストは同程度の処理能力を持つトンネルフリーザーと比較して高額になる傾向があります。また、ベルトの重なり合う部分や庫内上部など死角が多く、日々の清掃・洗浄に手間がかかる点も考慮しなければなりません。
トンネルフリーザーは構造がシンプルであるため初期費用を比較的抑えやすく、庫内の見通しが良いため日々の洗浄や点検といったメンテナンス作業が容易です。自動CIP(定置洗浄)システムとの相性も良く、商品切り替え時の清掃をスピーディーに行うことができます。
スパイラルフリーザーの大きなメリットは、限られた工場の床面積でも大容量の連続凍結ラインを構築できる点です。また、滞留時間を調整しやすいため、多品種の食品や厚みのある製品にも柔軟に対応できます。
デメリットとしては、初期投資が高額になることやラインの途中でトラブルが起きた際の復旧作業、そして複雑な構造ゆえに毎日の洗浄作業のハードルがやや高いことが挙げられます。
トンネルフリーザーのメリットは、構造のシンプルさから初期費用を抑えやすく、HACCP基準に求められる高度な衛生管理を容易に実現できることです。また、すべての製品に均一な冷風を当てやすいため、品質のばらつきが少なく、IQFにおいて大きな強みを発揮します。
デメリットとしては、必要な処理量に比例してコンベアを長く延ばす必要があるため、十分な直線距離(広い床面積)を確保できなければレイアウトが困難になる点に注意が必要です。
工場の床面積に余裕はないが、建屋の天井高は十分に確保できる場合やトレイ入りの商品、分厚い肉、惣菜など「じっくりと中心まで冷やし込む必要がある食品」を大量生産するラインに向いています。コンベアの幅や段数を調整することで、汎用性の高い生産ラインを構築することが可能です。
工場内に直線的な長い設置スペースを確保できる場合は、トンネルフリーザーの導入が適しています。特に、カット野菜やスライス肉などのバラ凍結を高品質かつスピーディーに行いたい工場にピッタリです。また、構造がシンプルで洗いやすいため、日々の清掃負担を減らし、衛生管理にかかる人件費を削減したい現場にもおすすめできます。
スパイラルフリーザーとトンネルフリーザーの選定は、天井高か床面積かといった工場の設置スペース、対象となる食品が厚物かバラ物か、そして日々の洗浄作業の負担を総合的に判断して決定することが重要です。
食品工場の運営においては、初期費用の低さだけでなく、日々の洗浄・メンテナンスのしやすさといったランニングコスト面も利益に直結します。手軽な衛生管理と高品質な急速凍結を両立させたい場合は、各メーカーのトンネルフリーザーを比較検討してみてはいかがでしょうか。
当サイトでは、実績豊富なトンネルフリーザーのメーカーや製品情報を紹介していますので、設備選びの参考にあわせてご活用ください。
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| 製品名 | 3Dフリーザー (KOGASUN(旧:古賀産業)) |
プロトン凍結 (菱豊フリーズシステムズ) |
トンネルフリーザー (タカハシガリレイ) |
リジョイスフリーザー (米田工機) |
凍眠 (テクニカン) |
|---|---|---|---|---|---|
| 問い合わせ先 |
![]() 引用元HP:KOGASUN(旧:古賀産業) 公式 |
引用元HP:菱豊フリーズシステムズ 公式 |
引用元HP:タカハシガリレイ 公式 |
![]() 引用元HP:米田工機 公式 |
引用元HP:テクニカン 公式 |
| 冷凍能力 | 8~500㎏/1時間 | 3~300kg/1時間 | ※WEB上に情報なし | 1.5~100㎏/1時間 | 15~650kg/1時間 |
| 導入事例 | 41件 | 10件 | 17件 | 28件 | 22件 |
| 設立 | 1969年 | 1999年 | 1960年 | 1973年 | 1988年 |
| 事例ありの 冷凍可能な食材 |
魚・魚加工/肉・肉加工/菓子/惣菜/パン/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜 | 魚・魚加工/肉・肉加工/パン | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 | 魚・魚加工/肉・肉加工/惣菜/麺 |
選定基準:2024年11月12日時点Google検索で100位まで検索した急速冷凍機26社のうち導入事例が多いメーカー5社をピックアップしました。